坪沼八幡神社

ふるさと紹介

坪沼の歴史

今はカンナの里、名物の油揚げで知られている坪沼も昔は大いに繁栄した時代がありました。

坪沼が歴史に登場するのは、南北朝時代の貞治6年(1368年)大崎氏が相馬市に坪沼郷(村)を与えたという古文書の記録が最初です。しかしながら言い伝えによると、すでに平安時代、坪沼は東街道に通じ、当時陸奥(東北)地方一帯に勢力をふるっていた大豪族安倍氏の支城であった根添城を中心に前九年の役(1056)で源義家によって滅ぼされるまで大いに栄えました。

今も残る大橋、柳橋、大木戸、倉元の地名、今はなくなった道岸寺、道内寺の跡、大八山の館跡、古墳と言われる入道原の伝説から想像すると、かなりの繁栄をきわめたのは間違いないようです。それ以後、坪沼はかつての賑わいを取り戻すことはできず、江戸時代に入り天明・天保の大飢饉にあい多数の飢餓者を出し、一時は全くの寒村になったということです。明治時代に入り坪沼村は茂庭村と合併して生出村となり、林業・養蚕で全国三大模範村の一つに数えられたこともありました。昭和31年に生出村は仙台市に吸収合併され今日に至ったものです。

杜の都仙台にふさわしい自然に恵まれ、伝説の多い、民族資料の宝庫でもある坪沼は、小遠野と言われ静かなブームを呼んでいるように、これからも守り伝えて行きたい地域です。


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